2013.10.21

穀類の進化と人間の進化

カテゴリー: スタッフブログ

生物とその生物が食べる食物とは、宇宙の秩序のなかで
実にバランス良く、みごとに比例しながら進化してきました。

太古の人類が穀物を主体とした食性であったことは、
考古学の調査研究が示すとおりですが、人間もまた穀物の進化
に依存しながら進化し続けてきたのです。

穀類の進化と人間の進化とがうまく合致し、かつ、その穀物を
主食として体内に摂り込んだからこそ、人間は他の動物にない
貴重な要素を獲得することができました。

その意味で穀物は、人類にとって欠くべからざる食物として、
人間の心性、精神、そしてスピリチュアリティを高めてきたと
いっても過言ではありません。

2013.10.18

退行性の病気

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不適切な食べ物を生まれて以来ずっと摂り続けてきたため、
悪い物を食べてもそれを排出しようとする反応が起こらず、
その結果、過剰物質を体内に蓄積し続け、知らず知らずの
うちに身体が退行していくことを、マクロビオティックでは
「退行性の病気」とよんでいます。

この退行性の病気は若いうち、たとえば生後二〇数年間は
症状としてあらわれないかもしれません。
しかし、それ以降も不自然・不適切な食生活を続けていくと、
蓄積された過剰物質は次第に量的限度を超え、判断力を含む
身体機能が徐々に鈍くなっていきます。

問題は、このような状態にある本人が、自身の身体の退行を
意識できないことです。
そのため、なぜ食事の内容を改善しなければ」ならないかを
当然ながら理解できません。

「えっ!?マクロビオティック食だって?おいおい、僕は
三〇年間も肉を食べ続けてきて、ほら、こんなに健康なんだぜ。
それをなぜ、今さらやめなきゃならないんだい」

たいていこのような言葉が返ってきます。
しかし、突然心臓発作や脳溢血を起こしたり、三,四〇代で
がんにかかったりするのは、多くの場合、こうしたタイプの
人たちなのです。

2013.10.15

調整(調節)のための病気

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過剰に摂取した成分、有害な成分を身体の外に排出して、自然・宇宙と
バランスをとろうとする作用が疾患となってあらわれるのが、
「調整(調節)のための病気」です。

たとえば、従来良いもの(たとえば玄米や調理野菜)を食べ続けていた
人が、急に悪いもの(たとえばハンバーガー)を食べると、
下痢や胃痛、吐き気といった諸症状があらわれます。
 

一般の医学では単に食あたりとか胃痛と診断される病気ですが、
実のところ、これらの諸症状は毒素や有害物質の排出作用なのです。
 

このような調整機能によっていわゆる「病気」が発症しますが、
その調整作用自体は、身体の陰陽を中和し、自然・宇宙とのバランスを
回復させようとするきわめて自然な営みなのです。

2013.10.10

病気は自然・宇宙とのバランスを欠いた結果

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マクロビオティックでは「健康」の定義も変わってきます。
健康とは、決して「病気を患っていない状態」だけをいうのではありません。
自然・宇宙とみごとに調和している状態

-毎日が湧き出てくるような生気に満ちあふれ、身体が自然に躍動するような
状態、あるいは仕事にも勉学にも、そして他の人たちとのつき合いや遊びにも、
自ら能動的にかかわろうとする状態-

をいいます。

と同時に、心がいつも平穏で、けっして怒らず、他人と争おうとする気が
起こりようもない状態、あるいは自分を愛するのと同じように、他人も愛する
ことのできる状態。こうした心身の全体的なあり方が、マクロビオティクでいう
「健康」なのです。

ですからマクロビオティックでは、こうした心身の両面にわたる「健康」が
損なわれていく状態を、広く「病気」だと考えます。

2013.10.3

よく噛んで食べることの効用②

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よく噛むことの効用は、なにも身体に対してだけではありません。
心の領域にもとてもいい影響を及ぼすのです。
近年、若者達の情緒不安定がよく指摘されますが、若者にかぎらず
現代人全般の情緒は、程度の差こそあれ不安定になっているのでは
ないでしょうか。その原因のひとつは明らかに甘いものの摂りすぎ
です。しかし、たとえマクロビオティック食でなくとも、よく噛む
という食習慣を身につけて食事を続けていると、不思議なもので、
それまで求めていた菓子類や果物などの間食が欲しくなります。
その結果、甘いものの摂取量が自然と減ってゆき、情緒が安定して
くるのです。仕事が忙しいとき、気が急いているときは、よく噛ま
ずに食事をしがちですが、そんなときほどゆっくりと味を噛みしめ
ながら食べてみてください。それだけで心が落ち着き、仕事の能率
はむしろアップするでしょう。
マクロビオティック食による平常的な情緒の安定は、精神性、ひい
ては人間性そのものの向上にもつながっていくのです。

2013.9.30

よく噛んで食べることの効用①

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食事をするうえでとても大切なことは「よく噛んで食べる」ということです。
マクロビオティックは、玄米をはじめとする全粒穀物を主食にしますから、
ひと口ごとに通常で50回以上、体調が悪いときは軽度の場合で70~100回、
重い場合は100回以上噛むようにすすめています。
よく噛むことの効用ははかりしれません。
まず、噛めば噛むほど唾液が出て、それだけ消化酵素が増えるため、
消化器系の負担を軽くでき、栄養分の吸収が促進されて身体中にエネルギー
が満ちわたります。同時に噛むという口の咀嚼運動が脳によい刺激を
与えることにもなるのです。
また、唾液には消毒作用があるため、食品に含まれている有害物質(添加物
や着色剤、農薬など)を除去または緩和し、血液を健全な状態に保って
くれます。発ガン性物質についても、時間をかけてゆっくり噛み、唾液の
効用を高めることで、かなりの程度まで中和することができるでしょう。
しかも、よく噛むことは、ダイエットにもつながります。何回も食物を咀嚼
していると、その間に血糖値が高まって早めに満腹感をおぼえるため、
食事の量が少なくてすむからです。

2013.9.25

マクロビオティックの流れ

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マクロビオティックの哲学や実践は古代ギリシャにはじまり、
中世・近世のヨーロッパの自然派に影響をあたえたのですが、
それを東洋の陰陽の思想と併せて発想されたのは、
石塚左玄先生の「食養」を拡大し、マクロビオティックという
言葉で最初に提唱された桜沢如一先生です。
桜沢先生は戦後、インド、ヨーロッパ、そしてアメリカを
訪れて、ジョージ・オーサワの名でマクロビオティックを指導、
『ゼン・マクロビオティック』という指導書を上梓されています。
「ゼン」とは「禅」の意で、内容的にはかなり求道的・禁欲的
要素の濃い本です。ただ、桜沢先生ご自身は、時代や環境の変化
に対して臨機応変に対応する柔軟な発想の持ち主でした。
『ゼン・マクロビオティック』のなかにも、実践する際の
さまざまな注意書きが記されています。
 

2013.9.20

マクロビオティック食は「粗食」ではない

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マクロビオティック食は。かつての貧しい食卓に戻ろうと
するものではありません。
日本の伝統的な食文化や食習慣をベースにした全く新しい
食事法の体系なのです。
マクロビオティック食を実践すると、宇宙の秩序と調和を
する人間本来の身体つきになるわけですから、体重の多す
ぎる人は減り、少なすぎる人は増えるのが道理なのです。
アメリカでは、リッツカールトンによるマクロビオティック
食の採用や専門レストランの増加、あるいは数多くのレス
トラン、カフェテラスがマクロビオティック食をメニューに
加えたことによって、もはや粗食などといった誤ったイメー
ジはありません。マクロビオティック食は本来、楽しく、
美味しく、美しく、豊かにも、簡単にもできる食事なのです。
 

2013.9.17

現代人の顔は退行している

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食生活がアメリカナイズされ、現代人が脂肪、砂糖、動物性食品、
人口合成食品、さらには清涼飲料水として水分を摂りすぎる食生活
を送っている結果、さまざまな不調や疾患が体内のあらゆる場所に
発生し、それが身体の表面にあらわれています。
ことに顔に反映された不調や疾患のあらわれ方が、人間の顔つきを
肉食動物のそれに近づけているのです。
そこには、人間本来の優しさや慈悲の要素がありません。
つまり現代人は、私たち人間を形づくった宇宙の秩序、自然の摂理
に反する食物を多量に摂取することによって、巨視的な生命史の過程
を退行しているといえるでしょう。
 

2013.9.11

ファーストフードの食事

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小さい頃からハンバーグやスパゲティなどの家庭料理に親しみ、
成長するにつれてファーストフードの食事、着色や防腐剤といった
化学物質の入った出来合いの弁当類になじみ、学校帰りには
コンビニに寄って買い喰いを繰り返す。そんな日本の若い世代は、
かつて伝統的料理に親しんだ日本人とはまったく違った味覚の
持ち主になってしまった観があります。
食生活をマクロビオティック食、すくなくともそれに準じた日本の
伝統食に近づけないかぎり、若者だけではなく日本人全体の心の
健康は悪化の一途をたどることになるでしょう。

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