2013.9.6
外出させた重罪犯が刑務所に戻ってきた
カテゴリー: スタッフブログ
ポルトガルのリスボンにある刑務所での話です。
この刑務所では重罪犯の28人を対象に、玄米と味噌汁を主体にした
本格的なマクロビオティック食を実践しました。
当初は玄米や味噌汁に対して少なからぬ抵抗はあったものの、
味覚がなじむにつれて、それまでのまずいパンやおかずより
余程美味しいことが、彼らにもわかってきました。
ことに玄米は、噛めば噛むほどその美味しさがわかります。
彼ら28人は、隙あらば刑務所から脱走してやろうと、常にその機会
を虎視眈々とうかがっているような連中でした。
にもかかわらず、マクロビオティック食に変えて数ヶ月経ったとき、
刑務所では彼らの性格や思考の変化をテストするため、
土曜日に「日曜の午後5時までに帰ってくること」という条件で、
外出・宿泊許可を出したのです。
すると28人が全員、約束どおり刑務所に戻ってきたのです。
刑務所では一人ひとりに対して聞き取り調査をおこない、彼らは
さまざまな理由を述べましたが、共通しているのは「ここでの食事
が楽しいから」ということでした。
マクロビオティック食によって心身が健康になっていき、味覚自体が
徐々に変化してマクロビオティック食本来の美味しさがわかってくる。
だから彼らは、異口同音に「この刑務所では、外では喰えないうまい
ものがタダで喰えるから」と、刑務所に帰ってきた理由を述べたので
した。まさにマクロビオティック食が凶暴な性格を矯正したのです。