2013.2.28
玄米による抗肥満効果のメカニズム解明
カテゴリー: スタッフブログ
玄米成分、γ-オリザノールが高脂肪食に対する好みを和らげる
益崎 裕章 琉球大学 大学院 医学研究科 教授、小塚 智沙代 同大学院生らの
研究グループは、玄米に高濃度に含まれるγ-オリザノールに抗肥満、抗糖尿病 効果があることを明らかにしました。
γ-オリザノールは高脂肪食習慣によって 脳(視床下部)で亢進する小胞体ストレスを
低下させ、高脂肪食への依存性(耽溺) を軽減します。
人類が古来、慣れ親しんできた天然食の中に健康的な食行動へ の回帰を促す
抗メタボ物質が豊富に含まれていることは画期的発見です。
本研 究成果は 米国糖尿病学会誌「Diabetes」(米国時間平成24年7 月23 日電子版)に公開されています。
研究の概要
玄米が高脂肪食に対する嗜好性を軽減させることにより抗肥満・抗糖尿病効果を発揮していること、さ らに、玄米に豊富に含まれる成分の1 つγ-オリザノールがその効果発現に関与していることを世界で初 めて明らかにしました。 摂食調節を行う視床下部における小胞体(ER)ストレスが高脂肪食に対する嗜好性に関与しており、高脂 肪食の摂取によって視床下部におけるER ストレスが亢進し、高脂肪食に対する嗜好性が強くなるために、 高脂肪食への依存状態に陥る悪循環が形成されていることを見出しました。
玄米やγ-オリザノールには 高脂肪食の摂取により視床下部におけるER ストレスが亢進するのを防ぎ、高脂肪食に対する嗜好性を和 らげる効果があることが明らかになりました。
この研究結果から、”食の好みを変える”という従来にない新しい肥満症・糖尿病の予防法や治療法の確立 につながることが期待されます。
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